ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

改善指標がネットショップの運用を最適化させる。下【no.0907】

 ネットショップを運用改善していくにあたって、コンパスの役割をしてくれる改善指標。前回のブログでは8コの改善指標を紹介しました。今回ももう少し改善指標を掘り下げていきたいと思います。

19.定期購入者数
 ネットショップで定期購入での販売方式を採用している場合、定期購入者の数が改善の指標になります。定期購入を選択しているお客様が多ければ多いほど、売上・在庫・キャッシュフローの関係が安定します。美容系、健康食品系のネットショップで指標にされていることが多いですね。

20.新規出品数
 ネットショップのサイトに新しく登録・掲載する商品の数です。ネットショップの運営において、商品数を適切に増やしていくことは、重要な成果の要素です。自分たちの行動で実現できる「アクションKPI」として、新規出品数はわかりやすいはずです。

21.入庫個数
22.出庫個数

 小売りでネットショップを運営している場合、取引先に発注した商品がどのタイミングで入庫し、どのタイミングで出庫していくのかを数字で把握しておくことが重要です。納品・発送・入金のサイクルがずれるとキャッシュフローが悪化する恐れがあります。特に、クレジットカードの入金サイトには注意が必要です。

23.初回購入者数
 ネットショップで商品を購入したお客様のうち、初めて商品を購入したお客様の数です。ネットショップの顧客マスターに「登録のない」お客様という表現もできます。初回購入者数が増えれば増えるほど、ネットショップの認知が広がっていっていると言えます。

24.リピート購入者数
 ネットショップで商品を購入したお客様のうち、複数回商品を購入したことのあるお客様の数です。寝ネットショップの顧客マスターに「登録のある」お客様という表現もできます。リピート購入者が増えれば増えるほど、ネットショップのファン層が拡大していると言えるでしょう。

25.リピート率
 全受注における、2回目以上購入者の割合と考えてください。「受注件数÷2回目以上購入者数」で算出します。というのも、リピート率の算出方法には、その定義によりいくつかの考え方があります。特定の期間内に購入者お客様の半年以内でのリピート率など、条件を絞っての算出方法、改善指標化もできます。

26.顧客成長数(2回目、3回目、4回目・・)
 ネットショップで初回購入をしていただいたお客様が2回目、3回目、4回目の注文に引きあがっているかを、それぞれ数字にして改善指標化していきます。1回目の購入者数を土台として、ピラミッド型の構造ができます。より太いピラミッドにするためにはどうすればいいか、それが課題です。

27.広告費
 ネットショップの集客施策のためにかけた宣伝費です。SEO対策やアフィリエイト広告など、直接的に広告に対してお金を支払っていないものも広告費として計算します。ちなみに販促費は別で扱います。

28.広告費率
 広告費を受注売上で割ったものです。「広告費÷受注売上」で算出します。広告費が売上の何パーセントを占めているかを改善指標とし、「より低い広告費率にするには?」という課題に取り組んでいきます。広告費率を下げるにはふたつの方法があります。ひとつは、広告費自体を絞って広告費率を下げる方法。もうひとつは、広告を使って獲得する売上を増やすことで広告費率を下げる方法です。どちらの改善を中心に据えるかは好みで良いと思います。

 以上、ネットショップの改善指標について紹介しました。まだまだ、大切な指標がありますので、また機会があればご紹介していきます。

 おわり。

 

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから