目指せゴルフ場の勝ち組。市場縮小に勝つマーケティング。終【no.0086】
目指せゴルフ場の勝ち組。市場縮小に勝つマーケティング。ついに最終章です。
「客観的」で「定量的」な判断を求める!
そう、何をやればいいかなんて、はっきり言ってわかりません。お客様の属性データ(顧客データ)を用意して、お客様の利用データを用意します。自分達で考えたアイデアとお客様から出たアイデアを提案にまとめます。そしてできるかぎり1to1のマーケティングを実践していきます。これまでのマーケティング理論からすればこれが正しいわけです。でも、やっぱり何をやればいいかなんて、はっきり言ってわからないのです。
じゃあ何の根拠もなく行動を起こせばいいのか!と思った方、ちょっと待ってください。「何をやればいいかなんて、はっきり言ってわからない」というのは、「AとBという2つの施策を行ったときに、Aが50の効果があり、Bが80の効果がある」ということが「はっきり言ってわからない」のです。ゴルフ場を良くするためのアイデアなら全て正解で、全てが効果的です。そして、そのアイデアを「良さそう」「けっこう良さそう」「かなり良さそう」というように、優先順位群に分けることは可能です。
「結果が良かった方が、良いこと」という思考
では、あるお客様群Aに対して、「9番ホールの丘で年賀状の写真を撮りませんか?」と提案するダイレクトメールを送るのと、「9番ホールの丘でゴルフ納めをしませんか?」と提案するダイレクトメールを送るので、どちらが効果的でしょうか。前者でしょうか、後者でしょうか。答えは、「はっきり言ってわからない」です。じゃあ、どうすればいいか。お客様群Aを2つに分けて、「9番ホールの丘で年賀状の写真を撮りませんか?」というダイレクトメールと「9番ホールの丘でゴルフ納めをしませんか?」というダイレクトメールを両方送ることにするのです。
「9番ホールの丘で年賀状の写真を撮りませんか?」と「9番ホールの丘でゴルフ納めをしませんか?」のどちらが良いのか。これは「やってみないとわからない」ことです。「主観的」で「定性的」な判断ではなく、「客観的」で「定量的」な判断を求めます。「こっちの方が良さそう」という判断は価値がなく、思考を逆にしなくてはいけません。つまり、「結果が良かった方が、良いこと」という思考性に切り替えるのです。
戦略の背骨に指標を設定し、指標をクリアするために
アイデアの切り口やフレークワーク、セグメンテーションやデータ活用は様々あります。しかし「定量的」に何をやればいいのかは結局わかりません。それを知るためには1つ1つ実践していき、その成果を指標で評価していくことです。「かなり良さそう」群のアイデアでも、インパクトが100なのか、10なのか。それは施策を重ねながら知り続けていくしかありません。これが経験値であり、ノウハウというものです。
幸い、テクノロジーの進化により、データの取得がしやすい時代です。やればやるほど成果のデータが蓄積されます。そのデータを活かすことで実践の精度を上げ、早く成果に繋げていくことができます。データ取得のハードルが高い時代は、主観的で定性的な判断で事業を進めがちです。これからの時代は「データを使って、毎日カイゼン」が重要なのではないでしょうか。
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