ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

楽天サーチワード広告が使える理由。【no.0209】

 楽天市場にサーチワード広告ってのがあると思います。もしかしたら、一部の店舗ではノウハウとして社外に出してない情報なのかもしれないんですけど、別に大したことじゃないと思うので(つまり実際に活用できるかは自分次第ということ)、どう使えばいいかをちょっと書いてみたいと思いますね。

 サーチワード広告というのは、Google AdWordsやYahoo!ショッピングのストアマッチ広告と同じように、検索キーワードに連動して商品が表示される広告です。ただ、PPC広告のように入札形式で、1clickいくらの広告ではなく、検索キーワードとその表示期間と金額があらかじめ設定されているんですよね。たとえば、果物を扱っているネットショップであれば、「りんご」という検索キーワードに対して商品が表示され「2週間」で「5万円」とか、そんな感じですよね。期間はたしか、●月●日~●月●日という設定だったかと思いますが、そこは今回の要旨ではないので、どちらでも良いとします。

 この金額なんですが、たとえば「りんご」だったら「5万円」、「みかん」だったら「3万円」、「ぶどう」だったら「2万円」、「マンゴー」だったら「1万円」、「りんご 青森」だったら「3万円」というように、検索キーワードによって楽天市場側が値段をつけているんですよね。ここで、普通に考えると、「りんご」より「みかん」の方が高いな、「みかん」にしとくか。まずは「ぶどう」で試してみて、広告の費用対効果が合わなければ「マンゴー」に落として様子をみるか、もしくは「みかん」に上げてみるか。みたいな、単なる広告選定の話になってしまうんですが、ここでちょっと待ってください。

 そもそもなんで、「りんご」は「5万円」で「みかん」は「3万円」で「ぶどう」は「2万円」で「マンゴー」は「1万円」で「りんご 青森」だと「3万円」なんだろう‥って疑問に思わないですか?

 つまり、楽天市場はどうやって広告の値付けをしているかってことなんです。ここで考えて欲しいのは、「5万円」「3万円」「2万円」「1万円」「3万円」という金額のことじゃなくて、「5:3:2:1:3」っていう比率の話なんですよ。となると、金額のこの比率を決めているのってなんなんだろうって疑問が湧きますよね。当然、ここからは予測の範囲になりますが、これって、各検索キーワードの「検索ボリューム」の比率なんじゃないかって、フツーに考えたら思いますよね。しかも、ご丁寧に「トレンド」なんていう上がり傾向か、下がり傾向かまで見せてくれている。

 で、この比率を何に使うかですよ。広告の選定ではないっす。楽天市場ショッピングモール内の商品展開と検索対策に使うんです。

 まずは商品展開。ここでは、単純に比率が高いものから点数を強化していきます。「トレンド」で上がり傾向にあれば、1カテゴリに特化して徹底的にテコ入れを加えていくのも良いと思います。伸びている市場で圧倒的な1位を取ることが重要です。比率とトレンドを定期的にチェックして、力の入れ所と入れ時を最適化していきましょう。あと、検索対策。検索からのショップへの流入は、「検索ボリューム×表示順位×(商品力×提案力)」です。(商品力×提案力)の部分は、ここでは検索に並んだ各商品一定としましょう。ここも重要なところですが、今回の要旨ではないので。ここです「検索ボリューム×表示順位」。商品展開と同様に、比率とトレンドを参考にすることで徹底的に検索の強化を図るべき商品がわかるようになっていきます。検索ボリュームが増えているところに先手を打つわけです。

 ということで、もしかしたら「書くなよー」と思っている方がいるかもしれませんが、結局「実際に活用しきれるかは自分次第」なので、書いちゃいました。こんな「そのために用意してるんじゃないですよ」的な機能も、マーケティングの他の使い道があったりするので、「これって●●に使えるんじゃないか」の常にアンテナを張りながら仕事をしてみてくださいね。

 「めちゃくちゃ活用したい」もしくは「意味がわからなかった」という方は、ぜひ弊社セミナーにお越しください。

 おわり。

 

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから