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楽天、ヤフー、DeNA、どこでも同じ。ショッピングモールのランキング・検索順位の使い方【no.0620】

 ショッピングモールのランキング・検索順位の使い方。

 楽天市場、ヤフーショッピング、DeNAショッピング、ポンパレモール・・。Eコマースをショッピングモールに出店しておこなうとき、「ランキング」や「検索順位」の変化が大きく売上に関わってくることは、すでにご存じの方も多いかと思います。

 ランキングや検索順位が売上に及ぼす影響、それはネットショップへのアクセスにあります。ショッピングモールにネットショップを出店したばかりの頃は、お客様がネットショップに行きつくための導線がありません。

 導線がなければ、ネットショップは存在していても「存在していない」のと同義です。リアルの実店舗のような、「お客様がたまたま店の前を通ってくれて、たまたま気にしてくれて、たまたま店の中に入って商品を見てくれる」ということが、インターネットの世界には存在しないのです。それは、インターネットの世界には「商圏」がないからです。

 なので、ショッピングモールが組んでいる商品カテゴリの「ランキング」に載っているかどうか、しかもできればランキング上位に載っているかどうか、もしくはショッピングモールの検索バーからの検索にヒットし、かつできれば「検索結果」の1ページ目・2ページ目あたりに載っているか。それが重要になります。

 このような事実から、ショッピングモールの正攻法は、ランキングや検索順位で上位に出てくる商品を育て、その商品を導線として実績を積み重ねていきましょう、みたいな話になります。そして、そのために広告などの手段が出てくるわけです。

 というように、この「導線」というのが「ランキング」と「検索順位」のひとつ目の使い方。そして、あんまりみんなが実践できていないけど、重要な使い方、がふたつ目です。

 ふたつ目の使い方は「成果検証」とか「市場傾向」「市場変化」という表現をするのが良いでしょうか。前述の「導線」の考え方は、主に「自社」のアクション成果になりますが、「成果検証」の考え方が対象にしているのは「市場」と「競合」になります。

 つまり、「ランキング」と「検索順位」を見ていると、ショッピングモールの市場の変化や、競合の動向が見えてくるというわけです。

 例えば、自社のネットショップが「電卓」を専門に扱っている「電卓専門店」だったとします。(そんなネットショップあるのか?)。ネットショップを運営していく上で、電卓専門店の競合もいくつかマークしました。市場の売れ筋商品もいくつかマークしました。そうしたら、ショッピングモールのトップページ検索バーから「電卓」と検索をするのです。

 ショッピングモールのアルゴリズムに基づいた「電卓」というキーワードを含む商品がずらりと並びます。1位:××××、2位:〇〇〇〇、3位:△△△△、4位:●●●●、5位:◇◇◇◇、というように上から商品が載っています。ただ1回、定点的に見ると「あー、うちの商品●●●●は4位だね」というだけの話なのですが、日々アクションを繰り返しながら、毎日この検索順位を見ているとこの5つの商品の順番が入れ替わります。

 1位:◇◇◇◇、2位:××××、3位:〇〇〇〇、4位:●●●●、5位:△△△△

 さあ、はたして競合他店の商品「◇◇◇◇」に何が起こったのか、ということです。「何かが起こった!」ということに気づけるのがショッピングモールのランキングと検索順位の面白さです。これが「成果検証」としてのランキングと検索順位の使い方になります。

 当然、ランキングと検索順位の変化は、何かが起こった後の「事後」になりますから、すべての要因が掴めるわけではありません。ただ、ここに気を回しているだけで、収集できる情報と次の検討施策が変わってきます。ショッピングモールのランキングと検索順位に「自分たちの成果」を晒しているようなものですから、「どんな広告のどんな見せ方がヒットしているか」教えているようなものなのです。(ここが、すごくヒントになります)

 言われてみれば当たり前の話なのですが、最後に最重要のポイントです。ランキングと検索順位を使って、「成果検証」をしたければ、同じキーワードで「毎日」その変化を見続けるしかありません。この「毎日継続する」というのが、簡単で最も難しいことです。

 おわり。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから