ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

「こだがり」がまた新しい「こだわり」を生み出す。【no.1115】

 前にも少し書いたかもしれませんが、日曜日の朝になるとテレビの録画がたまっています。

 土曜日の夜、夜中にやっている「ワールドプロレスリング」だったり「ゴッドタン」だったり「家ついて行っていいですか?」だったり、土曜日ではないですが、「マツコ有吉の怒り心頭」とか「水曜日のダウンタウン」とか「アメトーク!」とか。また、いろいろたまってるんですね。

 これも、テレビに録画機能がついているせいです。「探して毎回録画」にしてるから、毎週毎週、録画がたまっていくんですね。ちなみに、「情熱大陸」は4回分以上、見ていない録画がたまっています。

 日曜日の朝は、たまっている録画の番組をひとつづつ再生していきます。あまりにも数が多いので、その行動は単なる「作業」です。録画なんて機能があるから、再生しなきゃいけないんですよ。

 先日、携帯を壊しました。iPhone。8月末に水没させて壊れてから、まだ1ヵ月しか経っていません。ゴルフの練習場で床に落として、気づいたら液晶に縦線が入っていました。もう、液晶が反応しないんですね。まだ新品同様なのに、修理ということになりました。

 これも、携帯電話なんてものがあるせいなんですね。

 テレビの録画も、携帯電話も、なんとなく彼らのせいにしてしまってますが、本当は自分のせい。そもそも、テレビの録画機能を使わなければいいだけだし、さらにいえば、テレビを見なければいい。携帯電話だって、持たなければいい。そうすれば、再生しなくてもいいし、修理だってしなくていいわけです。

 「こだわり」がまた新しい「こだわり」を生み出します。何かをやると、付随して、また何かをやらなくてはいけなくなる。その「付随してやらなきゃいけないこと」が、実は目的に到達するために「いらないこと」だったりすると思うのです。

 ネットショップの場合、その代表格は「トップページ」なのではないかと思います。

 トップページの存在は当然否定しませんが、トップページにこだわりすぎると後々やっかいなことになります。なぜなら、「こだわり」を入れると、定期的に「更新しなくちゃいけない」仕事が増えるからなんですね。ネットショップを立ち上げる(リニューアル)する段階では意外に抜けてしまうことです。やっぱり、ビジュアルとか情報量とか、気にするでしょうから。

 売れ筋ランキング、みたいな欄をつくると、売れ筋ランキングを更新しなくてはいけなくなります。新着情報、みたいな欄をつくると、新着情報を更新しなくてはいけなくなります。店舗からのお知らせとか、店長からのメッセージとか、おすすめ商品はこちらとか、全部そうです。

 結局、抜けちゃうんですよね。この手の更新って。だから、理想は「登録した商品が『新着商品』として自動的に順番に出てくる」とか、「管理画面でチェックボックスを入れた商品が『おすすめ』に出る」とか、「日付だけを毎回変更すればいい」とか、最初から最低限の労力で更新ができるように仕組みを考えておかなければいけません。

 まあ、そもそもネットショップのトップページなんてものは、新規のお客様もリピーターのお客様もあまり見ていませんから、検索機能やサイドナビのカテゴリ編成にこだわった方が売上に繋がりやすいわけです。

 「こだがり」がまた新しい「こだわり」を生み出す。

 少なくとも、「これをしたら、どんな運用をしなくてはいけなくなるか?」を想像しながらネットショップを構築していきたいですね。運用の時間の方が、圧倒的に長いわけですから。

 おわり。

 

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから