ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ホテル、ゴルフ場、美容室は、公式サイトで予約が取れるのか。後【no.1046】

 ホテル、ゴルフ場、美容室は、公式サイトで予約が取れるのか、の後編です。(前回はこちら

 インターネット上のお客様は「じゃらん」だったり「ゴルフダイジェスト」だったり「楽天GORA」だったり「ホットペッパー」だったりに集まっている。だから、プラットフォームに情報を載せて、たとえロイヤルティがあったとしても、新しいお客様に知ってもらった方が商売がやりやすい。ただ、本音をいえば、やっぱりロイヤルティをかけたくない。プラットフォーム内での露出を強めるために、ロイヤルティの他に広告費をかけることも、できればやりたくない。

 ホテル、ゴルフ場、美容室。本音をいえば、みんな自社サイトでお客様から予約をいただくことができれば、問題は解決できるわけです。

 ひとつのネット戦略の考え方です。新規のお客様にサービスの存在を知ってもらうためにプラットフォームを活用する。一度サービスを利用していただいた、既存のお客様にリピートしてもらうために自社サイトを利用する。こう考えてもらうと良いと思うのです。シンプルです。

 できれば新規のお客様から自社サイトを経由して、サービスを利用してもらいたい。気持ち的にはそちらの方が正しい。しかし、プラットフォームのサービスがここまでお客様に浸透している以上、利用しない手はありません。自社サイトで完全新規の顧客をつかむためには、めちゃくちゃ広告費をかけるか、めちゃくちゃコンテンツマーケティングを頑張るか、このふた通りしかありません。

 さらに、自社サイトで新規のお客様をつかむと考えたとき、集客の問題の他に、WEBサイトとシステムの問題が絡んできます。WEBサイトでサービスがわかりづらかったり、予約システムがつかいづらかったりすると、新規のお客様は「なんだこりゃ!」と離れていってしまう。リピーターであれば、サービスに魅力を感じてWEBにアクセスしてくれるわけだから、そう簡単には離れていきません。

 なので、新規のお客様はプラットフォームでサービスを知ってもらい、予約をしてもらう。既存のお客様は自社サイトでリピートの予約をしてもらう。この流れをホテル、ゴルフ場、美容室のみなさんにはしっかりと作っていって欲しいなと思います。やっぱりプラットフォームばかりがメインのWEBってどこかおかしいと思うので。

 そのためにやること。新規のお客様がどれくらいリピーターに引き上がっているかを、定期的にデータで取りましょう。リピーターのうち、どれだけの人数が自社サイトから予約してくれているかも定期的にデータで取りましょう。この数字を業務の成果指標として、実店舗とWEBの改善活動に努めていってください。

 現実には、実店舗を利用してくれたお客様に自社サイトの存在をきっちり知って帰ってもらう。自社サイトで予約することのメリットをわかりやすく提示する。WEBサイトの情報とシステムをお客様が興味を持ってもらえるように、使いやすいように改善していく。これらの改善を継続しておこなっていかなければいけません。大変ですが。

 業務に慣れるのに時間がかかりますし、成果が出るのにも時間がかかります。ただ、取り組まないことには、ずっとプラットフォームに頼り続けるビジネスになります。10年前も同じこと、考えていませんでしたか?たとえ毎日の小さな努力でも、10年前から続けていれば、今頃は自社サイトで集客もできていたかもしれません。ホテルの業界、ゴルフ場の業界、美容室の業界、あまり詳しくないですが、おそらく「待ったなし」。やり始めるなら「今でしょ」の話です。

 おわり。

 

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから