まずはここから徹底的に。WEBサイト運用改善アプローチ。その六【no.0948】
WEBサイト運用改善アプローチ。(前回はこちら)
最後に「コンテンツサマリー」を確認しましょう。
「参照元/メディア」と「オーガニック検索キーワード」のデータが、「WEBサイトの外側からどうやってアクセスされているか」というデータであるのに対して、「コンテンツサマリー」は「WEBサイトにアクセスした方が、どのページを閲覧したか」というデータになります。そこが少し異なるところです。「コンテンツサマリー」のデータもデータ活用の原理原則に則って、同一期間同一条件のデータを比較し、その変化をみつけることから始めていきましょう。
「コンテンツサマリー」のデータで確認したいのが「ページビュー数」です。基本的に「コンテンツサマリー」のデータは「ページビュー数」の降順で並んでいます。絶対数として閲覧が高いのはどのページなのかを押さえておきましょう。
場合によっては、WEBサイトのトップページよりも特定のページの方が「ページビュー数」が多いこともあります。その場合、トップページを超えている特定のページには秘密があるはずです。ひとつの可能性としては、検索エンジンからの流入が多く当たっていること。もうひとつの可能性は他のWEBサイトから強いリンクが貼られていること。ソーシャルメディアや大手メディアから直接リンクが貼られると、特定のページの「ページビュー数」が跳ねることがあります。
そこで「ページビュー数」とともにチェックしたいのが「閲覧開始数」という項目です。「コンテンツサマリー」における「閲覧開始数」とは、WEBサイトにアクセスした方のうち「このページを1ページ目に見た」方はどれくらいいるのか、というデータです。つまり、この「閲覧開始数」が多いページほど、検索エンジンからの流入、もしくは外部のWEBサイトからの導線が強いページということになります。
逆にいうと、「閲覧開始数」が少ないページは外部から閲覧されているページではなく、一度WEBサイトの他のページにアクセスした方が、WEBサイトの内部を回遊して閲覧に至ったページということになります。ここで考えたいのが、「ページビュー数」が多く、「閲覧開始数」が少ないページの存在です。このページは「外部からの導線はない。しかし、回遊した方には好まれているページ」ということになります。
もしかしたらページ名の付け方(ページタイトル)が良いのかもしれません。リンクを結ぶ画像の引きが強いのかもしれません。そもそもニーズの強いコンテンツである可能性もあります。「ページビュー数」が多く、「閲覧開始数」が少ないページを見つけたら、まずはもっとたくさんの方に読んでもらえるように、WEBサイト内での露出を高めたり、メールマガジンでコンテンツを紹介したり、何かしらの改善を試みた方が良さそうです。場合によっては、徹底的にコンテンツを掘り下げた方が良い、「鉱脈」である可能性もあります。
・・ということで、6回にわたってWEBサイト運用改善のアプローチについて説明をしてきました。まずはここまで紹介した取組みからスタートして、改善施策を考えていくのが良いと思います。「基本」ですが、「基本=初級」ではありません。シンプルでも続けることで絶対的な力になります。
データ活用の原理原則。そして「ユーザーサマリー」「参照元/メディア」「オーガニック検索キーワード」「コンテンツサマリー」。これらをぜひ押さえておいてもらえればと思います。
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