ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

情報発信は出し惜しみしない。100%を出すつもりでいく【no.0926】

 先日、情報発信に関する打ち合わせをしていたときに、こんな質問がでました。

 発信する情報について、どこまで深く出すのが良いのか?

 そんな質問でした。

 つまり、当社の良さをもっと知ってもらうためにできるだけ多くの情報を発信したい。しかし、情報を受け取る側のアイデアの種となり、ある意味の「ノウハウ流出」に繋がってしまうのではないか、という懸念です。ブログやSNS、メルマガ、DM、チラシ。情報発信をおこなう際、気にされる気持ちはよくわかります。

 できる限り100%出すつもりで発信した方が良い。

 あくまでECMJとしての提案です。このECMJブログでも、様々なノウハウ、考え方、判断方法について書いています。書き手である私自身、特に「ここまでは書こう。ここまではやめよう」とは考えていません。弊社クライアントさんに迷惑がかからないように、というところを気にしているぐらいです。

 100%を出すつもりで発信した方が良い、そこにはいくつかの理由があります。

 まずは、あるテーマの情報発信としてどこまでが30%なのか、どこまでが60%なのか、発信側として判断できるのかという問題です。当然、そもそもの情報レベルが低い場合、発信側として80%だと思っていても、受信側には50%に感じられてしまうでしょう。

 自社の100%で情報を出す。ただ、それに対して受信側の反応が良くないのなら、100%を出しても人を動かせなかった自分たちの責任。その方が、次の改善活動がわかりやすいのではないでしょうか。ここは30%で、ここは60%で、と駆け引きする意味はないのです。

 もうひとつ、「もしも他の会社が真似したら・・」という点についてです。仮に1,000人に対して情報発信したら、1人くらい「おっ!これは!?」と思って真似をしてくる人がいるかもしれません。1%の確率だとしたら、10人です。ただ、残りの999人、990人は、情報発信を素直な目でみてくれています。

 真似をするかもしれない1人や10人を気にして、情報に価値を持ってくれるかもしれない999人、990人を無視する必要はないということです。大切なのは、999人、990人のお客様に伝えることです。間違った方向を向かず、伝えたいお客様の方を向きましょう。一定の確率で変わった人はいます。

 さらに加えるとするならば、「真似をして成功した人はいない」ということです。商品やサービス自体は真似ができたとしても、それをつくった背景、思い、裏側にあるノウハウは真似をすることができません。たとえ、一時的に競合として成功(もしくは追い抜かれた)としても、最後は土台の強い方が勝ちます。単なる「モノマネ」には土台がありません。

 でも、でもです。さらに万にひとりくらいは、その「モノマネ」からスタートして本当に成功をし続ける人間がいます。これも否定しません。あなたの情報発信から「ひらめき」が生まれ、モノマネから始めたとしてもしっかり土台をつくり、成功まで至ってしまうような人間です。ひと握りの中のひと握りだと思います。

 もしも自社の情報発信によって、こういう競合が生まれてしまったら、素直に諦めましょう。この場合、責任は情報発信自体にはありません。発信側に問題はありません。こういった方は、あなたの情報発信の如何に関わらず、いずれどこかでヒントをつかみ、どちらにしても成功していた人間です。

 情報発信は100%出すつもりでおこなう。あなたが発信する情報を出し惜しみしても、隣の競合が先に100%を出してしまう可能性だってありえます。そうしたら終わりです。

 おわり。

 

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから