LINEモールはヤフーオークションに似ている!?はたしてその仕組みはどうなりそうか、私ならこうする。後編 【no.0024】
(前回のコラムを読んでから、こちらをお読みください。)
「LINEモールの仕組みはどうなりそうか、私だったらこうする」前編
「LINEモールの仕組みはどうなりそうか、私だったらこうする」後半です。
わかっていること、こうすればいいのでは?のおさらい
「現状判明していること」と「私だったらこうする」を箇条書きでまとめてみます。
「判明していること」
・出店費用や月額費用は必要とせず、売上高に対する手数料を収益の柱とする。
・決済はLINEが仲介し、購入商品の未達、代金の未収金などを防ぐ仕組みを構築。
・法人だけではなく、個人も商品の売り主として参加できる。
・「LINE」と連携する。
「私だったらこうする(予測含め)」
・ヤフオク!やAmazonのような出品型のショッピングモール(楽天市場やヤフーショッピングのような出店型ではない)
・ヤフオク!のかんたん決済、ヤフーウォレットのように、カード決済をIDと連携させる仕組み。
・商品の発送と、決済、決済後の入金はすべてLINEが管理する。
・お客さんからは、完全にLINEで購入したイメージに。出品者名はさらっと名前が出るだけ。
・出品者側からお客さんに対する能動的なアプローチはなし。つまり、出品者側から購入者に向けてのメールマガジンの発行はできない。
・メールマガジンはLINEからお客さんの属性データに合わせて配信。Amazonのメールマガジンと同じ仕組み。
・LINEモールへの出品登録は写真数枚とスペックデータを載せるAmazon方式に。HTMLスキルは問われない。
■実はLINEのユーザーはこんなんだった‥!
ここまで考えたところでのひとつの疑問。はたしてLINEユーザーはクレジットカードを持っているのか。そこで2013年4-6月の媒体資料を拝見したところ(マクロミル社・インターネット調査)
・12~19歳 13.6%
・20~24歳 15.3%
・25~29歳 15.4%
・30~34歳 12.7%
・35~39歳 12.3%
・40~49歳 15.1%
・50歳~ 15.6%
だって!!
なんと、成人が85%を超えているではありませんか。もちろんアクティブなユーザーは若い年齢層と想定されます。しかし、ここまでバラけているとは意外!これだったらクレジットカード登録の問題はあまりなさそうですね。
ファッションのオンラインショップは構造上厳しい気が
むしろ問題は、LINEモールでどんなものが売れやすそうか。
アパレルや雑貨が中心、という話があるようです。ただ想定される仕組みから考えると、そのジャンルは難しいんじゃないかと思いますね。Amazonがファッションに手を出さないのと同じです。ショッピングモール内のオンラインショップが独立して個性を魅せる型ではない場合、アパレルや雑貨はあまり向きません。ちなみにブランドものは別です。お客さんがブランド名で検索できますから。
あとお客さん側からすればLINEから購入したという印象が強ければ、返品・返金・交換・クレームはLINE側に連絡がきます。楽天市場やヤフーショッピングだとクレームはオンラインショップ側にいきます。Amazonで購入したお客様はAmazonに連絡します。
特に、アパレルや雑貨は商品のクオリティがマチマチすぎてクレームになりやすい。お客様の期待値に幅がある商材なので、そのギャップがクレームになりやすい。写真がやけにきれいだったりとかです。ブランドものは期待と商品価値が一致しているので、クレームになりにくい。食品とか家具とかもそうです。
Amazon型だとしたらLINEモールを選ぶ理由は?
アパレルや雑貨を中心でいくと決めるなら出店者にガンガンHTMLを触らせる。オンラインショップのコンセプトから作らせていくのが良いと思います。ただ出店費用をとらなくてはいけなくなるでしょうね。個人の出店も難しくなりそうです。スマホでの購入ということを考えると、当然Amazonとどう差別化するの?ってのが本質的な課題になる。
AmazonとLINEの2つのモールができたとしたら、Amazonだけで十分ではないのか。わざわざLINEモールで買うのか。根本的な疑問もあるのだが、次回は打開策を強引に捻り出してみます。
ちなみに、ニコニコ動画もニコニコ市場っていうショッピングモールやっているの知っていますか?Amazonのアフィリエイトみたいな感じです。
続きはこちら。
「LINEモールの仕組みはどうなりそうか、私だったらこうする」終章
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