ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング…ショッピングモールと自社サイト。どこでネットショップを構えるか。後編 【no.0033】

(前回のブログを読んでから、こちらをお読みください)
「ショッピングモールと自社サイト。どこでネットショップを構えるか、まとめてみる。」前編

「ショッピングモールと自社サイト。どこでネットショップを構えるか、まとめてみる。」後編です。

■ネットショップ専業の企業は、口をいっぱいに空ける作戦‥!?

ショッピングモールと自社サイトの両立を考えた場合、google検索に対する重複コンテンツの問題が絡んでくる。レイアウトや画像、テキストなど、サイトのコンテンツが重複している場合、コピーサイトとみなされ、検索に悪影響が及ぶ、という話だ。楽天市場と自社サイトで出店をしているとき、google検索では多くの場合は楽天市場の方が検索上位に出てくると思われるため、そちらのコンテンツが優先され、自社サイトはコピーサイトということで、検索から消えてしまう。と思ったら、一応「rel=”canonical”」のタグで、優先するサイトを設定することができるらしいです。このあたりは私よりも詳しい人がたくさんいるので、googleで「重複コンテンツ」と検索すれば出てきます。いくつかを確認しても、やはりサイト各々に独自のコンテンツを持ってくるしかなさそう。で、どこでネットショップを構えるか、ということを考えると、ここからは会社の体制や商材によってくるので、ここからは具体論でいきます。

まず、ネットショップを専業でやっている企業について。専業でやっているというのは、既存のビジネスの母体を持たず、EC事業をメインとしている企業のこと。この会社の場合は、すべてのモールと自社サイトに出すのが理想。商材によるんだけど、そこの話を絡ませるとややこしくなるなるので、ひとまず理想はすべてのサイトに出店すること。自社サイト、楽天市場、ヤフーショッピング、ヤフーオークション、DeNAショッピング、Amazon、ポンパレモール、LINEモール、Gマーケット、ヤマダモール、ぐるなび食市場・・たくさんあるな、まだまだありそうだ。

とにかく、基本的に全部出す。重複コンテンツの問題との調整としては、自社サイトはあくまで「ネットショップ名で直接検索してくる」お客さんを対象にする、と割り切る。なので、「お米のECマーケティング人財育成」というネットショップがあったとして、そのお店は「お米 新潟 20キロ」とか「おいしい お米 コシヒカリ」とか、google検索から来るかもしれないお客さんを一切対象にしない。「お米のECマーケティング人財育成」と直接検索する人しか対象にしない。だから、自社サイトのポジションとしては、サイト名を知っている人だけのネットショップになる。ネットショップ専業の会社で、最初からショップのブランドはないから、自社サイトはブランドができたときのために用意しておく店を割り切るしかない。とにかくお客さんを集めてくるのはショッピングモールという位置づけ。重複コンテンツは無視して、全ての店舗が同じコンテンツを使ってOK。google検索はあてにしないので、ショッピングモール内の回遊や、検索バーからの流入だけを期待すればいい。まずは口をいっぱいに空ける作戦。

■専業に関しては、販売チャネル選択の逆張りはナシ‥!?

現実的な運営上の課題は、ひとつは各ネットショップ同士の在庫連動、そしてサイトの更新を各ネットショップに自動反映させる仕組み。ここはショッピングモールの数に合わせてシステムを組むしかなさそう。自社のシステム担当が組めたら最高だけど、なかなかそこまでできる会社は少ないと思う。ASPを入れるとすると、そこで対応できるショッピングモールが決まるので、出店数が決まりそう。飛びぬけるためには、ここは何とか打破していきたいところだ。受注システムは在庫連動とサイト自動更新の仕組みに比べれば、何とかなりそうな気がする。一番重い課題は、サイトの自動更新ですね。自社サイト、ショッピングモール、各チャネルでトップページや商品ページに使える容量が決まっているので、そこの対応を自動化するのが手間だけど、できないことはない。

あと重要なのは、各チャネルに販売担当(店長)を付けるか、というところなんだけども、できる限り付けないことから考えて、必要に応じて人数を増やしていく。最もやってはいけないのが、最初から全チャネルに担当者をつけること。理想としては、各チャネル担当の店長が専任でチャネル攻略の責任を持つのが、成果に近いのは確か。ただ、このガバッと口を開ける戦略のポイントとしては、固定費をできる限り下げることなので、1人で複数の店長を任せられるようにしたい。楽天市場、ヤフーショップあたりはメインの担当を置くとして、その他のショッピングモールと直接検索のみを対象にする自社サイトについては楽天市場・ヤフーショッピングの店長が兼務、もしくはその他の担当として1人を付けるか。先々を見据えて、自社サイトだけ厚めにのフォローをしていくかは迷うところですね。もし絞るとするならば、自社サイト・楽天市場・ヤフーショッピング・Amazonの4つですかね。ネットショップ専業であれば、チャネル選択での逆張りは必要ないかと思います。やるなら、自社サイト1つに絞るか。

この話、長くなりそうです。

続きはこちら。
「ショッピングモールと自社サイト。どこでネットショップを構えるか、まとめてみる。」終章

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから