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「属人的な業務」を無くすためにやりたいこと。後編【no.0751】

 「属人的な業務」を無くすためにやりたいこと。(前回はこちら

 まずは、「属人的な業務をなくすためのプロジェクトチーム」を結成しましょう。プロジェクトのコアメンバーは5~6人でお願いします。7人以上になると、発言をしない人が出たり、話題が分かれたりします。全員がミーティングに参加し、当事者意識をもって臨めるのが5~6人なのです。

定期的なミーティングで着実に課題をつぶす

 プロジェクトチームは定期的に集まって、課題解決の進捗を確認します。

1.ミーティングの内容は、「属人的な業務」課題解決の進捗状況確認。
2.課題解決アプローチの整理・案だし。
3.新しい「属人的な業務」課題の抽出。
4.次回のミーティングまでに各人がどんなアプローチをおこなうのかの確認。

 全部で4点です。

 ミーティングは週1回1時間、もしくは隔週1回1時間程度で良いと思います。大掛かりなテーマでもないですし、本業とは別のプロジェクトになるからです。また、コストを抑える取り組みであり、直接的に売上に繋がるわけでもありません。ただ、「属人的な業務」は常にどこかで顔を出してきます。一度で終わりではなく「継続する」ことを前提にスタートするのが望ましいと思います。

「課題解決管理表」を作成する

 ミーティングを進めるに際して「課題解決管理表」を作成します。この「課題解決管理表」で、解決すべき「属人的な業務」とその解決策・アプローチ。課題解決評価、解決へのボトルネック、開始日付・終了日付などを管理していきます。プロジェクトチームのリーダーに、この「課題解決管理表」の管理を委任します。プロジェクトメンバーの報告をまとめ、管理表に入力・アップデートするのが仕事です。

 プロジェクトメンバーは、前回から今回のミーティングまでの取り組みを共有します。前回のミーティングにおいて約束されたアプローチができていない場合、「なぜできなかったのか」を共有してください。もちろん理由は様々あるでしょう。これは「できていない」ことを批判する場面ではありません。お互いにどうヘルプを出せるのかをメンバー同士で考えましょう。

 進捗が思うように進まない課題については、新しい解決策を検討します。次の施策というわけです。また、新しく「属人的な業務」として仲間入りをする項目もあるでしょう。こちらも、「課題解決管理表」に加えていきます。ミーティングは、最後に「いつまでに誰が何をやるのか」を確認して終了です。

「属人的な業務」をなくすための方法はシンプル

 短めのミーティングを定期的に設定しPDCAを繰り返せば、着実に課題は解決します。

 重要なのは「属人的な業務を解決する」と決め、「定期的な見直しをかける」こと。「できるときに」の考え方は、裏を返せば「ずっと着手しなくてもよい」ということです。

 プロジェクトメンバーをしっかり決め、定期的に進捗を確認する時間と場を設け、課題解決の管理表を運用していき、「自助努力」で「属人的な業務」をなくしていきましょう。

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業務の属人化を解消するには?原因から標準化方法まで一挙解説(ITトレンドさん)

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから