まずはアナログなネットショップ運営から。【no.0219】
(前回のブログを読まれていない方は、まずこちらからお読みください)
ネットショップ規模別課題「売上10万のフェイズ」。前々回は、イーコマースというビジネスの本質的な理解、前回はネットショップのアクセス増、つまり集客の対策についてお話しました。前回のエントリーが半月以上前になってしまいました。いろいろ書きたいことがあって遅れてしまいました。
さて、ネットショップ規模別課題「売上10万のフェイズ」の3つ目、バックヤードの仕組み化についてお伝えしたいと思います。
まず、売上10万円のフェイズということで、まだまだネットショップもスタートしたばかり、成長するもしないもこれからの段階ですから、この規模で受注システムや在庫システム、物流システムなど、ソリューションを導入する必要はないと思います。
もちろん、バックヤードのシステムソリューションを導入することで業務が効率化しますし、管理の体制をつくることができるのですが、売上が10万円しかない段階で、そこまでお金をかけられない、というのが現実だと思います。ここでは「売上ゼロのフェイズ」「売上10万のフェイズ」「売上100万のフェイズ」なんて簡単に書いていますが、実際にネットショップを運営している側であれば、来月どれくらいの売上になるかなんてわからない、といった段階でしょう。
売上10万円のフェイズであれば、お客様からの注文はショッピングカートASP管理画面内のデータを使うことで十分です。もしくはエクセルに注文情報をコピペして、注文確認メールは送ったか、お客様からの入金は確認したか、商品はきちんと発送したか、キャンセル・返品などの連絡はきていないかを、自分で管理しやすいように調整して管理するのが良いと思います。
できれば、お客様の注文情報をCSVファイルでシステムからはきだして、アクセスやfilemakerなどのデータベースにアップし、情報を管理する。というようなことを(気持ち的には)やっておきたいところではあるのですが、ここも同様に「そもそも10万円の売上のために、パソコンのソフトを購入するのか?」というような疑問が浮かびます。月商10万円程度なら、月の注文件数は多くても50件程度(客単価を2,000円として)、1日の発送件数も2件か3件でしょうから、エクセルでの管理で十分です。
商品の発送についてですが、特に既存のビジネスでの配送の仕組みが無い場合、配送業者によっては個人レベルでも集荷に来てくれるサービスがあるので、たとえ発送件数が少なかったとしても、最初からお願いしておいた方が良いですね。わざわざコンビニに商品を持っていくよりも、時間的に効率的です。発送件数が増えてくれば、料金の交渉をすることもできるようになりますし。
システムソリューションを使わない中でも、マニュアル化・テンプレート化をしておくことで、バックヤードの業務をかなり効率化させることができます。お客様の注文を受けてから商品をお届けするまでの処理をマニュアル化しておくこと。そして、お客様に送るメールや、問い合わせに対する返信をテンプレート化しておくと実務が効率化します。
売上10万円のフェイズでは、まずアナログな方法でネットショップの運営を行いながら、自社のスタッフや商材や売り方に合わせた効率化の方法を探っていくのが良いですね。そこである程度の試行錯誤を繰り返したあとに、システムソリューションを入れた方が、その利用価値や使い方をより理解できるようになると思います。まずは面倒でも、自分の手を動かすこと。お金を使わず、頭を使うことから、バックヤード業務に取り組んでみてください。
つづきはこちら。
カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 3.Eコマースの収益アップ, 4.Eコマースの人財育成, 7.Eコマースのひと工夫