真面目な人(特に石田)が陥りやすい改善の罠。【no.0194】
ご存じの方もいると思いますが、弊社は毎月セミナーを行っています。このセミナーには、実は弊社の取締役(岩佐さん、片貝さん)の2人もほとんど毎回参加していて、セミナー後に「今日のセミナーはどうだったこうだった」とレビューが入るわけです。先日のセミナーは第7回だったので、半年以上、レビュー&改善を繰り返しているんですね。それで、3月27日に行った今回のセミナーのレビューで、「なるほど!」ということを岩佐さんに言われたので、共有したいと思います。
セミナー後に、岩佐さんに、「石田、お前、真面目だろ?」と言われたんですね。まあ、なんか言いたいんだなと思ったので、「はい。真面目です」と。これは特に岩佐さんに合わせたわけではなく、本当に、自分でも思うくらい私って真面目なんですね。なにか起こると、すぐに考え込んだり、悩んだり、真剣な顔つきになってしまう。私と付き合いがある方なら、「石田は真面目」ってのがなんとなくわかると思います。なので、「はい。真面目です」と。
そうしたら、「真面目なやつって、前回より今回を良くしようと思っちゃうんだよ」と岩佐さんは言ったんですね。だからこそ、今回のセミナーでの石田の説明は、前回の説明よりわかりにくくなった、そう言ったんです。これが真面目な人間が陥りやすい罠だと。
確かに、もう弊社のセミナーも7回目を迎えるんですが、1回1回、ベストを更新できるように努力をしています。そして、毎回、セミナーの資料を書き換え、参加者される方の理解や納得によりプラスになるよう資料を追加しているんですね。実は、はじめにセミナーを開催した昨年の8月30日のパワーポイントの枚数は、80枚だったんです。それが徐々に増えていって、今回の3月27日のパワーポイントは130枚を超えていました。
絶対数でみると、まあ、同じ90分で話すには130枚だと1.5倍以上になっているわけですから、多いのか多すぎるのか、どちらかなのかもしれないですが、適正な量がどれくらいかってわからないですよね。しかも、私本人とすれば、よりわかりやすくするために資料を追加しているわけです。でも、よりセミナーをレベルアップさせようとした結果、より内容がわかりづらくなっていたということなんですね。これは、資料を追加したこともそうだし、口頭で話している内容も、きっとわかりづらくなっていたのだと思います。
先日書いたブログ、「ほとんどの人は『真剣に』サービスを見ていない」で、こんなことを書きました。「情報やサービスや製品が受け入れられないのは、多くの場合、それ自体の問題じゃなく、伝えきれてないことが問題ということなんですね」と。つまり、サービス自体の問題ではなくて、同じ内容を「飽きずに」伝え続けることが大事だってことなんですが、自分のセミナーで、私は「それ自体」を改善しようとしていたわけなんですね。
前回のセミナーと同じように、そのままをまた今回の人に伝えれば良い。次回のセミナーも、そのままをまた伝えればいい。そこに、追加の資料はこれ以上、必要なかったのでした。「全部わかってる上で、セミナーに参加してくれている皆さんが腹に落ちるレベルに落として、話す」。大切なのはここなのに、より難しい話をすることで、参加してくれている皆さんに理解&納得してもらおうとしていたんですね。初心忘るべからず、というか、私のように堅物なくらい真面目な人間だからこそ、こんな嵌り方をしてしまうんだなぁと思いました。私と同様に、真面目な方、注意してください。
そして、最後にひとつ。岩佐さんが私に言ったこと。「石田、雑誌って、厚くすると(枚数を増やすと)売れなくなるんだよ」と。ここが、なるほど。
おわり。
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