ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

人は、お金を使うと頭を使わなくなる。汗水も流さなくなる。だから勝てない。後編【no.0663】

 人は、お金を使うと頭を使わなくなる。汗水も流さなくなる。だから勝てない。(前回はこちら

 広告宣伝費をミニマムにして、社員が自分の頭で考え、汗水を流して実践し、新しい顧客に商品・サービスを利用してもらえる。経営者にとっては最高の状況だと思います。

 ほとんどの場合、残念ながら真逆の状態になっているような気がします。広告宣伝費は毎月のように増え続け(費用対効果が悪くなり続け)、社員は経営者がいったことしかやらず、基本的に「楽に結果が出る」ことを求め続け、しかも成果が出ない。そんな状況の会社が多いようです。本質的に、売れない商品・売れないサービスではないのに、組織の悪循環のせいで結果が出ない。つまり、実は自滅なんですね。

 ECMJのコンサルティングは、「広告宣伝費をミニマムにして、社員が自分の頭で考え、汗水を流して実践し、新しい顧客に商品・サービスを利用してもらえる」ことを実現させています。経営者がもっとも喜ぶ状況です。もしかしたら、スタッフにとってはひどく「面倒なこと」かもしれません。しかし、よく考えればわかることです。すべての「成果、実績、経験、能力」は自分に返ってきます。本当に得をするのは、スタッフ自身なのです。

 その根幹にある考え方が、「人は、お金を使うと頭を使わなくなる」ということです。そして、この考え方がもっとも良く使われるのが、「人に知られるための仕事」についてです。認知向上、集客を広告を使わずに実現することができれば、個人と組織の実力は大きくアップします。たとえ、広告を使っていても、広告だけに頼らず、必ず「地味で手間で面倒」な、「頭を使って、汗水を流さなければいけない仕事」を回していなくてはいけません。成長の両輪ということです。

 毎月開催しているECMJセミナーに参加された方が驚かれることがあります。広告費を使わずに売上を伸ばしている事例が続くからです。ECMJセミナーで取り上げている事例は3~4社。そのうち、2社については、完全に広告費ゼロです。ゼロ%です。1~2社については、広告費4%といったところです。売上としては200弱~700%のアップをしている事例ですから、驚かれるのも無理はありません。だって、インターネットビジネスが500%の成長をしているとしたら、誰だって「広告費どれくらい使ったんだ?」と思いますから。前編の日本ネット経済新聞のアンケート結果をみれば明らかです。「新規顧客はお金をかけて集めるもの」と思考停止している事業者が9割以上であるわけですから。

 広告費をかけず売上を伸ばしている事業者のスタッフ・メンバーが、「仕事をする人」としても成長しているのは間違いありません。自分たちの頭で考え、汗水を流して実践をしないと、500%の売上アップなどありえません。市場の流れ、追い風だけでは、500%の成長はないでしょう。やはり、「お金を使わない」という「縛り」を作ったからこそ、「より頭を使う」ようになったわけです。確かに、お金を使った方が楽チンだし、知恵を絞って試行錯誤を続けるのは苦しいことなのですが、大丈夫。「成果、実績、経験、能力」は自分に返ってきます。コンサルティング会社のものでも何でもありません。

 最後に少しだけ具体的なところを書きます。頭を使って新規顧客を集めるために考えなければいけないことは、「商品軸」「提案軸」「情報軸」のどの部分を強化していくか、ということです。昨今のインターネットビジネスを考えれば、「情報軸」の強化が大きなポイントになります。自社情報メディア(オウンドメディア)は、どのような形かは市場によって変化するものの、必ずすべての事業者に必要になっていくと思われます。このあたりはぜひ、ECMJセミナーに参加いただいて、事例等々をお聞きください。

 おわり。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから