ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ネットショップで販売している商品は、4つのパターンに分けられる【no.0945】

 ネットショップのあるあるストーリー、「鬼切社長シリーズ」。(前回はこちら

「ネットショップで販売している商品には、4つのパターンがあります」

 麻間(あさま)さんがいいました。この4つのパターンを押さえることが、「商品販売実績管理」のエクセルを活用する上でのポイントになるというのです。

「まず『アクセス数が多く、なおかつ売れている』商品です。『アクセス数が多い』『売れている』ことの定義はネットショップによって違いますから、あくまで『笹かまオニギリ』としての定義をこれから作っていかなければいけません。たくさんのお客様が商品ページを閲覧しており、なおかつ一定以上の確率でお客様が商品を購入されているもの、これが『アクセスが多く、なおかつ売れている』商品にあたります。ひとつ目のパターンですね」

 友花里さんは麻間さんが話した内容をメモし、「おにぎり水産ネットショップとしての定義をつくる」と書いて「定義」という文字に赤字で丸をつけました。

「次にふたつ目のパターンです。『アクセスが多く、あまり売れていない』商品です。ここもネットショップによって異なる相対的な基準になります。販売している商品の中ではアクセスが多い。アクセスが多いのでもっと売れてもいいはずなのですが、いまいち売上が伸びきらない。そんな商品です。『商品販売実績管理』のエクセルの上位の商品をみると、このパターンがわかると思います」

 「では、3つ目・・」といったところで、麻間さんは友花里さんに問いかけました。「友花里さん、3つ目はふたつ目の逆パターンなんですが、なんでしょうか?」

「ふたつ目と逆パターンというと・・『アクセスが少なく、でも売れている』商品ってことですよね?」

「そうです。友花里さん、正解です。『アクセスが多く、あまり売れていない』商品もあれば、『アクセスが少なく、でも売れている』商品もあります。不思議なもんです。同じような構成で商品ページをつくり込んでいたとしても、アクセス数に違いが出ますし、売上にも違いが出てしまうんですね。これがデータという形でみられるのが、ネットショップの面白いところなんですよね」

 麻間さんはいいました。そして、今度は友花里さんから七海さんの方に目を移していいました。「では、七海さん、最後のパターンなのですが、なんでしょうか?ここまでの話の流れからイメージして」

「うーん。『アクセスが少なく、そして売れていない』商品ってことになるんですかね。この流れだと。けっこうこのパターンの商品も多い気がしますが・・」

「はい。ありがとうございます。そのとおりです。『アクセスが少なく、なおかつ売れていない』商品、これが4つ目のパターンになります。七海さんもいわれたとおり、ネットショップでは商品を増やせば増やすほど、このパターンの商品が多くなります。ただ、それが良いのか、悪いのかということは何とも言えないところです。いわゆる『死筋』の商品があるからこそ、他の商品との対比ができ、商品を選ぶための基準ができているという考え方もあります。また、ロングテールの考え方もできますよね。ここは私も明確な解がありません」

 七海さんと友花里さんは、麻間さんが伝えた4つのパターンをメモ帳に記しました。そして、この4つのパターンの商品を「商品販売実績管理」のエクセルから探していくことが大切だということを理解しました。

「さっき、麻間さんが、『笹かまオニギリとしての定義をつくる』とおっしゃってましたが、その定義をつくるための『軸』のようなものはあるんですか。数字としてわかりやすいような」

 七海さんが疑問に思ったことを質問しました。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから